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2009-05-18

α-380

ソニーからα380が発表された。
初見で「いいな」と思ったのは電源スイッチの変更。
ニコンと同様にシャッターボタンと一体化されたデザインになった。
カメラを保持しながら、右手だけでオンオフできるから、電源スイッチはこの位置が理にかなっていると思っている。
ミノルタのα-7Xi頃から、電源スイッチは背面の左上になった。
しかも、スライド式のカメラのスイッチらしくない形状。
右手でカメラをホールドしているから、左手でオンオフが必要になる。もちろん慣れなのだけど、優れたニコン方式を使ってしまうと、残念に思っていたところ。
それがSONYになっても続いていたのだが、380で変わった。
この変更には大賛成。これだけでもα350に380を買い増す理由にはなる。

さて、このカメラのウリは、新しいデザインと350から継承しているチルト式の液晶だろう。
まず新しいデザインから。
最初は「?」と思った。コンサバなデザインが好みの所為かもしれないが。
外観図を見ているうちに、よくできたデザインなのではないかと思い始める。
まず軍艦部。ここをスリムにして、全体の厚みを感じさせないデザインはSONYで続いているものだが、そのアプローチにエッジが効いた具現となっていると思う。シャッター部の有機的な盛り上がりはどうかなあ。使いやすい角度なんだと思うが。
あとはグリップ。これは握ってみないと何とも言えないが、きっと考えられているのだろう。
背面の液晶左側にボタンがなくなった。
というより、背面のボタン類が極めて少ないデジカメだと思う。
これは新しい。
軍艦部から背面にかけてのスロープ部(以前の電源スイッチの部分)にメニューボタンがあるため、背面のボタンという位置づけではなくなっている。これでボタンがひとつ無くなった訳だ。このような位置と意味をうまくレイアウトしている感じがした。
あと、前面のラバーの面積が350に比べて広がったのもいい。350を使っていると、右手の爪の後が、マウントとグリップラバーの間のボディー(プラスチック)部分に残ってしまう。大した問題ではないのだけど、380ではその心配はなさそう。

チルトの方法は、350の方が優れているのでは?と感じた。
上からのぞく、というスタイルを提案するのであれば、350の方がワンアクションで済む。
ただ、そんなことは十分承知の上なのだろうから、これも使ってみないとわからない。
それよりもニコンのD5000の方がキビシイかも。
350のSONY方式は使えなかったのだろう。別のアクションを考えるとしたらD5000のような動きになるのだと想像できるが。

とにかく、α380はよくできたカメラなのではないかと思った。
これまでの一眼という枠からはみ出ずに新しいアプローチを具現しているところがいい。
電源スイッチをはじめとして、操作部のレイアウトを見直した上位機種の登場もあり得るのでは、と思うくらい、よく考えられていると思う。


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