kimyoungsuk mixed media 2005-06 NY・CPS32ギャラリー 人種の坩堝アメリカで、日本人と在日コリアンの差など問題ではないだろう。 中国、日本、韓国などの「東洋人」、「yellow」という大きい分類への偏見や人種差別・・・ しかし、決して同じではない。 そこで、アジアの主食である米を利用して、中国産、日本産、韓国産、米国産[コシヒカリ]など、色々な米をブレンドしたものと、一粒ずつ標本ケースに入れたもの、そして裸眼では読むことができない小さな文字のキャプションを展示し、それをルーペを通して観察することで、一見全く同じに見えるものでも、各々が違った特徴を持つことを体験してもらう。 その差は「見るのは難しいが、確かに存在する」のだ。 「ルーペを通して見る」という非日常的な行動を加えることで、それを発見できるだろう。 見過ごすのは簡単だが、それを許し続けることは大きな過ちを犯すことにつながっていく。 人々が心にルーペを持つことで、その連鎖が大きくなる前に断ち切ることができる、と信じている。